映画『パラサイト半地下の家族』はコメディとサスペンスの融合で技あり。
こんにちわ、なおっちです。
コロナでの絶賛ニート中の26歳です。働けと言うなら、俺に仕事を持ってこい!なぜ働かないのか?それは俺を不採用にする社会に言え!
という事で、パラサイト半地下の家族を見ました。
あらすじ、キャスト、監督などは皆さん知っているし公式サイトなどググればいくらでも載っていますのでそちらを参照してください。
さて、フォアキン・フェニックスの『ジョーカー』を抑えて作品賞を受賞して話題になりましたねぇ....。僕もジョーカー観ましたが、面白かったですねぇ...。最後に行くにつれて社会の酷さが増して来て、最後に社会の状況がまるっきり逆さになってしまう時の状況とか、見せ方とか迫力とか。アメリカなど先進国で進む「分断」を、ここまで壮大でかつリアルに見せてくるとは....。
そして2020年の大統領選後のアメリカは、まさに『ジョーカー』が描いた状況になっているんですね。トランプは本作の登場人物で言うと、反逆の象徴「ジョーカー」な訳です。もちろんトランプは金持ちなので死ぬまで生活に困る訳は無いですがwww。でも、確実に二つに分かれている事は確実に言えるのでしょう。ジョーカーは的確に、それを予言していた、と。素晴らしい。ジョーカーはあくまで入り口の役割に抑えています。本筋はそこではありません。オリジナリティにも長けています。過去記事はこちら。
話を本題に戻しましょう。この記事では『パラサイト』の話をしましょう。
まず、内容的に、前半のコメディから、後半は一気に人が生き残りを掛けたブラックなサスペンスになっています。この展開は読めなかったなぁ。意外性抜群。作り手の上手さですね。
ダラダラとコメディで行くと、なかなかオチが難しいですからね。そして韓国が出す独特の陰鬱な雰囲気は、コメディにはあまり合わないですからね(韓国の皆さん申し訳ないですが)。だから韓国は血が飛び散るようなブラックなサスペンスが面白いんですが(「アシュラ」「チェイサー」などなど...)、それは現実社会を反映しているとも言える訳ですよ。
それにしても、本作はコメディとサスペンスの融合具合が上手いんですよね。後半にサスペンス色が強くなっても、どこかにちゃんとおバカな笑いを入れています。特に家族で部屋に忍び込んで、雇い主が帰ってきた時に必死に隠れる所とか、必死に生き残りを掛けているんだけど、笑いもあって、その調子がブラックユーモア的になっているのが素晴らしいです。
そんで、本作もジョーカー同様に「分断」がテーマになっています。「半地下」というだけ、主人公の家族は家とも言えないような家に住んでいます。家族の誰もロクに仕事にも就けてないし、受験には落ち続けるし。汚いし雨が降ったら水が家に流れ込んでくるし、とても先進国の住宅とは思えないんですが、こういう家も本当にあるんですね。
劇中の台詞によると、韓国では警備員一人の求人に大卒500人が応募するという状況らしいです。その辺からも社会の分断が浮かび上がります。こんなロクでもない社会で、どうやって生きれば良いんだと、この半地下の家族は悪戦苦闘している訳ですよ。そんな社会で、果たしてモラルや法律を守る価値はあるのか?と無職の僕は思ってしまいます。いっそ、革命でも起きて死んでしまえ、と。この半地下の家族も、手段を選ばず生き延びる方へとシフトしていきます。
この辺は『万引き家族』的でもありますよね。本作は実は家族の絆もテーマだったりします。万引きとの違いは、本作が血縁すなわち法的な家族なのに対して、万引きは寄せ集まった法律の外の家族であること。まぁこの場合は、どちらにしても良くて、手段を選ばず、しぶとく生きていく姿に凄い家族だなぁと思わされますよ...。
『ジョーカー』との違いはエンタメ重視か社会風刺重視かになってしまうんですが、最近の賞レースは社会風刺的な作品が強かっただけに、本作の受賞は珍しいですね。いや、マジでジョーカーと比べても同等の素晴らしさですよ。あとは好き嫌いの問題ですね。
日本映画もそろそろヤバいんじゃないかな...。島の中で仲間内でキャストゴリ推しの薄っぺらい映画ばっかり作っていたら、外貨を稼げませんよ。レースで勝つことが目的では無いですが、もっと見応えある物を作らないと、国内のファンにも飽きられちゃうぞ。
ところで、映画の途中で出て来るインスタントラーメン「チャパグリ」あれ何処で売っているんですかね?是非くったみたいのだが..。知っている方は情報下さい。
西川美和監督の4作品を面白い順に紹介。
こんにしわ、なおっちです。
コロナでも抜群の安定感を誇る絶賛ニート中の26歳。働けと言うなら、俺に仕事を持ってこい!
世間では鬼滅の刃が絶賛公開中です。竈門くんも同じなんですが、煉獄さんが自分の中に生き方を求めるのは、やはりイマヌエル・カントではないでしょうか。
鬼滅も良いですが、2月には西川美和監督の「すばらしき世界」が公開予定です。コロナでどうなる事やら分かりませんが、ぜひ予定通り公開して欲しいものです。
さて、そんな西川美和監督の映画って、凄く面白いんですよ。派手さは無いものの、人間のリアルな姿を映し出して、頭の中を掻き毟るというか...。そんな味わい深い作品を世の中に送っている監督です。
その中でも、わりと有名なのは、「ゆれる」、「ディアドクター」、「夢売る二人」、「永い言い訳」ですが、どれも見たので、面白い順に紹介します。皆さんも見てみましょう。
等身大の人間を描いた傑作「永い言い訳」
まず一番面白いのが2016年公開の「永い言い訳」です。劇場で観ましたが面白かったですね~。君の名は。を観た後にみましたが、断然こっちが面白かったです。
妻が死んでも悲しめないどころか不倫までしていた作家の男。でも、そんな奴にも何故か良い所があって....。という人間の矛盾した所が、見ているこっちの頭を混乱させます。
一方、家族への愛は強いんだけど、実はその家族のことを何も知らないし。不器用で何もしてあげられない同じく妻を亡くした男といい、何か良く分からないんですよね。世の中、上手く行かねぇな、と。
死をテーマにしているのに、重苦しくなく、ところどころ笑いを用意しているのも素晴らしい。作りの上手い映画。文句なしで一位です。「すばらしき世界」はこれを超えられるか?
長男、兄弟、家族の難しさを問う「ゆれる」
続いて香川照之とオダジョーの「ゆれる」。香川照之演じる主人公で、家業を継いだ一家の長男「みのる」が、ある事件をきっかけに本性を表してくる...という話です。
今まで文句も言わず真面目に生きて来た長男なのに、何で...て思うんですが、意外とそういう人ほど中に貯め込んていて、後に爆発する事がありますよね。まさにそんな感じです。
もし、自分家で家業をしていて長男だったらどうします?長男って重いんですよね....。そんな難しさを感じる作品です。ちなみにオダジョーは本作でもだらしないヤリ〇ン役です。某映画好きさん曰く、斎藤工と金子ノブアキとオダジョーはヤリ〇ン三銃士らしいですが、確かになぁと。
全て失った夫婦が奮闘する「夢売る二人」
さて続いて、松たか子と阿部サダヲの本作。二人は居酒屋を経営していましたが、ちょっと目を離した隙に、焼き鳥の炭火が燃え上がり炎上。二人はそれまで維持していた店舗を失います。まさかの焼き鳥で火事ってww。運命の残酷さですね。
さて、二人はどうするかと言うと、結婚詐欺で開業資金を集めようとします。しかし、その後、やはり二人を運命が襲います。なんで運命とは残酷なのでしょうか?これまた所々で笑いを入れて、重苦しくない作風に仕上がった作品です。
本当の医者って何よ?「ディアドクター」
さて最後にディアドクター。いや、面白いんだけど、他の作品が面白いので、この順位に。田舎に着任した医者だが、調べると怪しい経歴が次々と浮かぶ...。でも、それまで普通に医者として仕事をしてきた。さて、これはどういう事か....。
「成りすまし」、「嘘社会」的なテーマの良い映画なんですよ。もしかしたら、みんなが求めている医者像というのは、こういうのかもしれないですね...。他が良いのでこの順位になりましたが。
さて、どうでしたか?西川美和監督はリアルな人間や社会の描写が上手い監督です。それからも良い映画を世に放ってくれるでしょう。「すばらしき世界」が公開間近なので、予習的な意味でも上の4作品を見てみましょう。
映画『ハウス・ジャック・ビルト』カンヌ途中退出者続出は詰まらないから?
こんにちわ。なおっちです。
コロナでも抜群の安定感を誇る無職です。今年も面接に落ち続けました。働けと言うなら、俺に仕事を持ってこい!
という事で最近は世の中に対して殺意を抱くようになりました。特に面接から2日で履歴書を返送して不採用を告げてきた会社だけは許さん!ぶっ殺してやる!
まぁ流石にリアルで人を殺すとヤバイんで、人が不幸になったり、無惨にも殺されたりする映画とかが好きで、よく観ます。
んで、先日アマゾンプライムまた面白そうな映画が追加されてました。
「カンヌ途中退出者続出」という謳い文句が良いですねー。僕はこういうの大好きです。人の不幸を見るのは単純に面白いです。しかもR18指定とか、これは俺のための映画か!
それで、実際観てみると....。あれ、何か微妙。
まず、殺人シーンが大したことないです。グロくもないし、迫力もないし、犯人が人を殺す動機も曖昧です。
ストーリー性も極めて貧弱で、あれでは映画と呼べるかも微妙です。映画はストーリーが一番大事なのに、そこをすっ飛ばして、技師と建築士の違いがどうのこうのとか小難しい理論を垂れ流しては、ただの自己満足です。
同監督の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の方が、まだ胸糞悪くて面白いです。
他にも、『冷たい熱帯魚』とか『グリーンインフェルノ』とか、『サイレントナイト』とかの方が滅茶苦茶で面白いです。
カンヌ映画祭途中退出続出は、単純に詰まらないからでは?他にも映画祭の名前を出して「驚愕」とか「絶叫」とか安っぽい宣伝をする映画って沢山ありますが、どうにかならないんですかね?
とりあえず、映画祭の名前を使う映画は駄作だ、という事で良いんですかね?だって、これまでもずっとそうなんですもん。詐欺罪とかにならないんですかねこういうのって。いずれ、この内容で二時間半も上映するんなら、そりゃ退出者続出するわ、と。賞レース詐欺には気を付けましょう。
『鬼滅の刃 無限列車編』は、やはり煉獄=竈門≒イマヌエル・カント。
こんにちわ、無職ロックンロールのなおっちです。
コロナ禍でも安定の無職でも飯は食えています。良いんだか悪いんだか.....。
さて、鬼滅の刃無限列車編を見てきました。
やはり、鬼滅は哲学的な示唆をくれる作品です。連続アニメの頃から、主人公の竈門炭治郎の行動に、それが現れています。物質的なメリットが有るわけではないのに、彼は厳しい修行を経て、鬼殺隊の一員として戦いに出ます。それは鬼を殺して世界に平安をもたらすこと、妹のねず子を鬼から人間に戻すこと、という正義のためです。
んで、今回の無限列車編では、鬼殺隊の中でも重要な柱の一人、煉獄杏寿郎(通称煉獄さん)が登場します。彼は炎を操るので炎柱(えんばしら)と呼ばれています。
その煉獄さんが、主人公の炭次郎と鬼退治に出掛ける訳です。むしろ、本作の主役は煉獄さんと言っても良いでしょう。煉獄さんの心、価値観がテーマになります。
無限列車で夢を操る鬼をやっつける事が任務だったのですが、その後に何故かもっと強い鬼(上弦の鬼)が出てきてしまいます。煉獄さんはそこで「鬼にならないか?」と問われます。その鬼いわく「鬼は死なないし衰えないから一生鍛錬して技が磨ける。強い奴が衰えていくのを見ているのは嫌なんだ」、と。
しかし、煉獄さんは「それは僕の価値観とは異なるから」と断ります。ここに煉獄さんの、人間はいずれ衰えて死ぬものですという心、価値観が出てきます。映画のポスターに書いてある「心を燃やせ」とは、このシーンの事です。一生衰えないし死なない、という利益があるのに、煉獄さんはそれを断って、自分の生き方を貫きます。ここがまさにカントの「定言命法」が現れている所です。
まぁ、そもそも煉獄さんが死なないことにメリットを感じていたかどうかは分かりませんが。真っ当な人間なら、一生死なないのは、それはそれで地獄だと感じるものだと思いますが...。
確かに、涙する人がいるのは分かりますねぇ。僕は流石に恥ずかしいので泣きませんでしたが。それこそ煉獄さん風に言えば、「穴があったら入りたい」という事ですよ。ただ敵を倒すことに面白みを見出すだけの作品にとどまらない素晴らしい作品になっています。こりゃアニメの続きを早く見たい!て言うか、アニメまだ作ってないのかな?詳しい方いたら教えて下さい。
映画『サイド・エフェクト』 ゴーン・ガールに匹敵するくらいぶっ飛んだ女が怖い。
こんにちわ。無職ロックンロールのなおっちです。
働けと言うなら、俺に仕事を持ってこい!何で働かないの?って俺に聞くな!俺に仕事をさせてくれない社会に言え!
という事で、毎日映画を観たり、本を読んだりして、楽しく生きています。まぁ。コロナで社会派メチャクシャなので、適当に楽しく生きていきましょう。
んで、先日はこんな映画を観ました。
クスリの副作用に関する話です....。主人公の精神科医が、自殺未遂を図った女に新しい薬を処方したが、それがきっかけ?で、女が殺人事件を起こしてしまい、精神科医の男が追いつめられていくが.....。という話です。
もちろん、副作用と言うのは見せかけで、実際はかなり人間の汚い部分が見え透いてきます。こう見せかけで、実はこうでした、というタイトルの使い方がとても上手いです。
んで、精神疾患を持っている?女が、凄くぶっ飛んでます。この女をルーニー・マーラが演じているのですが、凄くミステリアスでハマり約。ドラゴンタトゥーの女以来の代表作です。
そう言えば彼女、最近フォアキン・フェニックスと結婚したんですね。やれやれ。
まぁ、ジョーカーで素晴らしかったので良いか...。
患者の為を思って、新しい薬を処方しました。しかし、その副作用で患者は夫を殺してしまいます...。薬を処方した医者は責任を問われ、どんどん追い込まれる...。しかし、そこに一人の女が...。そして患者の女って本当にアレなのか..。ストーリーも良く、話の進む速さも良くて、最後まで飽きさせません。ルーニーマーラ見たさでも、そうで無くても是非。
女が怖いと言えばゴーン・ガールですね。
『鬼滅の刃』竈門炭次郎≒イマヌエル・カント説
こんにちわ、なおっちです。
昨年はコロナで大変な年になりましたね。僕はコロナでもコロナでなくても安定の無職でした。良いんだか悪いんだか分かりませんが、適当に生きていきましょう。よろしくお願いします。
さて、鬼滅の刃 無限列車編が大ヒット中ですね。僕は未見ですが、いずれ見てみますよ。
そんで、無限列車編では、煉獄さんという柱の一人が出てきます。原作でも人気のようです。この煉獄の「心」が、無限列車では鍵になるんですね。「心を燃やせ」と、書いているのは、そういう意味でしょう。心とは、価値観や正義、あるいは道徳心とも変換できます。まぁ僕は未見なので詳しいことは分かりませんがw。
しかし、アニメシリーズの主人公、竈門炭次郎にも、それが現れています。
炭次郎は鬼を倒すために、鱗滝の元で厳しい修行に出ます。別に大した物質的な報酬があるわけでもないのに、根津子を助け、鬼を倒すという正義を果たすために、家族を殺された彼は立ち上がるのです。
第8話ではこんなシーンがあります。任務を終えて、次の任務に向かうために東京に出てきた炭次郎は、うどん屋で腹ごしらえをします。出店で山かけうどんを注文し、いざ食べるという時になって、鬼の臭いを感じます。そこで思わずうどんを落としてしまいます。しかし、それを気にも止めず、彼は鬼の方へ行きます。普通、腹が減ってたら、仕事なんて考えませんよね。腹が減ったら仕事を放っておいてでも、飯を食うのが人間でしょう。ちなみに僕はそうですww。なぜ炭次郎が鬼の方へ向かったかは、それが仕事、というか自分の使命だから、更に言うと正義の為だからです。それが炭次郎の心なのです。
それが、哲学者イマヌエル・カントの言う定言命法なのです。つまり、見返りや利益のためではなく、正義や道徳それ自体を目的に行動せよ、という事です。人間には知能があるが故に、良いことも悪いことも出来ます。それが人間の自由意思という裏付けになるわけです。意志があるゆえに、人間社会は因果ではなく意思で回っています、と繋がっていくのですが。
ゆえに、人間は正義にしたがって生きなければいけないのです。みんながそれをしても社会が良くなるように、行動しなさい、とカントのは言っているのです。
たが、残念ながら現実と同じで、鬼滅に出てくる人間は、ロクでもない奴もいるんですねー。おそらく鬼は人間に見切りを付けたのでしょうね。人間なんて、生かしておく価値はないと。分からなくは無いですね。そんな意図も感じるのが鬼滅の刃です。鬼には鬼の考えがあって、人間は人間として、しっかり生きないと鬼に滅ぼされるぞ、という警告なのですよ。
こんな素晴らしい作品がアマゾンプライムビデオで見れるなんて素晴らしいですねー。という僕の行動はお金欲しさなので、カントの定言命法とは逆ですねww。まあ良い作品は皆に知って欲しいので、これも正義ですよね。
そもそも人間が生きる事について考えさせられる作品には、こういうのもあります。そのうち感想書きます。
2020年に読んだ面白い本まとめ。
今年も残り僅かになりました。今年も暇だったので本とか読んだり映画を観たりしていたのですが、中には面白い作品が凄く多かったので、ここにまとめて置いておきます。
宮台真司の言う事は難しいけど、これは分かりやすくて面白い。コレをもっと早く読みたかった。「主知主義」「主意主義」とか、知っておくと世の中が分かりやすくなるかも。10代のうちに読んでおけば、少なくとも人生が少し楽になるかもしれないです。若い人に凄くおススメ。
「日本の難点」宮台真司
コチラは10年前くらいの本で、内容は難しくて、全て理解できるわけではないですが、面白い。社会を考える時に良いかも。古本でも売ってますよ。
「オウムと死刑」
オウム教団や事件について、そして2018年の死刑執行について書かれた本です。読んでいくと、死刑は待った方が良かったのかも、と思います。真実を明らかにする努力を、日本は怠っているのかも....。
「A3」森達也
コチラもオウム関連の本です。麻原や教団幹部の裁判について書いています。麻原の裁判は複雑で難しく、村井も死んでしまっている事から、真実が明らかになることは無いのかな....。それにしても、司法はその努力を果たしていないと、本書の中で筆者は真相の究明を求めています。その努力むなしく、死刑が執行され、真実は闇に葬られてしまいました..。残念ですね。
「哲学と宗教全史」出口治明
本屋で冒頭だけ読みましたが、面白いですね。「私たちはどこから来て、何者で、何処へ行くのか?」つまりそれは「人間とは何か?」という問いに変換される訳ですが、それに応えるのが、哲学と宗教であると。筆者はライフネット生命という会社を立ち上げた人ですが、それはこの問いから着想を得ている、と。
つまり、一見役に立たなそうな哲学や宗教も、これから役に立つであろうと本書を読むと思います。特にこれからはAIの能力が人間のそれを超える(シンギュラリティ)が来るらしいので、そこで「人間とは何か?」という問いに、答えを出しておく必要があるでしょうね...。
「幸福の科学との決別」
こちらも本屋でちょぴっと読みました。神の子として産まれて来た人間としての苦悩、父・大川隆法との確執など、けっこう面白い内容でした。有名人の息子、しかも宗教団体の創始者の長男に生まれることは、辛いのだろうなぁと。それでも、実家の教団と決別して俗世で生きていくって強いですよね、とも思います。いずれ芸人としては素晴らしいセンスを持った人なので、今後に注目です。
哲学用語図鑑
哲学の用語集。コレを持っていると、とりあえずの哲学の知識は身に付くでしょう。哲学の入門書。
図解 世界5大宗教全史
こちらは宗教の入門書。宗教の入門本を何冊か読みましたが、コレが最も面白くて分かりやすかったです。ちゃんと宗教を勉強したい人は読んでみましょう。
「方法序説を読む」
ルネ・デカルトの名著「方法序説」の解説書です。アマゾンに無かったので、同じ著者の違う本のリンクになっていますが。解説付きで、デカルトの哲学を理解できます。「われ思うゆえに我あり」の真意とは?合理主義者デカルトの哲学が偉大であることが分かるでしょう。
「方法序説ほか」
途中まで読みました。方法序説の他、世界論、哲学原理を収録。冒頭の解説も分かりやすい。
「社会学用語図鑑」
こちらは社会学の入門書になります。社会学の勃興から現在に至るまで、大まかな流れと重要語句を網羅。我々が生きる社会を見る社会学はザックリした学問ですが、「社会」の知識を得てから生きていくと良いかもね~。
「絶歌」
コレを読むという事が凄くタブー視されていますね。まぁ確かにそうか....。でも読んでしまいました。これが人間というヤツか...。
読んでいくと、彼も普通の人間なのかもしれない、と思えてくる。でも、それを思う事はいけない事だとも思える。やった事はダメだけど、元少年Aの人間らしい姿が思い浮かんでしまう..。さて、どうすれば良いんだ。
「村上春樹の100曲」
村上春樹の小説に出て来る音楽を紹介しています。楽曲が、村上春樹の作品の中でどのように扱われているのか、その音楽が作品の中で意味しているのは何なのか、など、知ると面白いですよ。特にノルウェイの森の所を読むと、あの作品はそういう意味だったのかもという、別の見方が出てきます...。音楽はただのファッションではなく、アイコンあるいはメタファーの役割を担っているのです!
今年はコロナに振り回された年でしたが、僕は無職なのでずっと安定してました。めでたいのかのかは分かりませんが、皆さんも暇なら本でも読んで時間を潰しましょう。では。