ニートの平日

地方国立大卒ニートの生活記録。「え、ニートに平日も休日もないだろ....」という下らない日記です。

『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』は素晴らしい。

こんにちわ。なおっちです。

無職ロックンロールを叫び続ける26歳。働けと言うなら、俺に仕事を持ってこい!

 

さて、『パラサイト半地下の家族』は面白かったですよ。現代の分断を笑いを混ぜて表現しています。『万引き家族』とか『ジョーカー』よりも、エンターテインメント要素が強い作品です。強く生きる家族に励まされる映画でもあります。

パラサイト 半地下の家族(字幕版)

パラサイト 半地下の家族(字幕版)

  • 発売日: 2020/05/29
  • メディア: Prime Video
 

 

しかし、最近の韓国映画にはまだ傑作があるんですよ。それが『工作』です。こちらもカンヌか何かで賞を取っています。パラサイトと言い本作と言い、連続して賞レースで入賞する作品を作るなんて、韓国映画はレベルが高い!

 

本作は北朝鮮に潜入する韓国スパイの話です。ビジネスを装い、北朝鮮の機密情報を集めようとする一人の男が暗躍する姿を映しています。あらすじ、スタッフ、キャストなどは公式ページを。

 

そんで、本作すごく面白い!スパイだとバレるかもしれないというドキドキ感と、何ていうか結局はサラリーマンである悲しさとか、最後の最後にまさかの感動が待っていたりとか....。。

 

従来の韓国映画って、血生臭くて残酷なシーンが凄く多いんですよね、敵対する人間を容赦なく殴って蹴って刺してケリを付ける所は確かに面白いんですが、それだけだと少し力技に頼り過ぎ、というか...。

しかし、本作にそのようなシーンはほとんどありません。スパイと北朝鮮の官僚が繰り広げる駆け引きとか、国家の闇とか、そういう所で面白さを出せています、作り手の上手さを感じますね。

 

内容に少し触れます。

韓国のスパイ通称「黒金星」は、北朝鮮の核に関する機密情報を取るために、ビジネスと称して北朝鮮の外貨稼ぎ専門の官僚である李と接触します。当然、李は黒金星の事を疑います。しかし、黒金星はビジネス、李は外貨集めという点から、お互いに信用していくようになります。

その後は、二人が合う度に「バレるかも」という緊張感に襲われます。北朝鮮の事だから、何時バレてもおかしくない,,,,。見ているこっちが疲れるくらい。でも黒金星は演技力を駆使し、上手く北朝鮮の懐疑をクリアしていきます。この辺がまず見所です。

 

んで、この二人が金正日に遂に接触します。この金正日が凄く似ているんですとね。よくこんな人間を集めたな、と。特殊メイクの力も大きいと思いますが、ここで全く似ていない人物が出てきたら映画が台無しになるので、重要なポイントでしたよ。

結末に近づくと、韓国と北朝鮮の両方の思惑が透けて見えてきます。ここは大事なポイントなので本編を観て欲しいのですが、やはりどんな国も、自国での権力維持に走るもので、そのためだったら色んなモノを利用しますよね.....。どんなに下の人が頑張っても虚しい現実があるんですねぇ...。

 

北朝鮮では年間300万人くらいが餓死している事実を、李は良く思っていませんでした。北朝鮮も変わらなければいけないという思いから、黒金星のビジネスを進めて、やがて二人は信頼関係に似た何かを構築します。二人は結局は国の使い者ではありますが、そんな中でもどうにか自分の仕事を全うしようとする二人の友情とでも言うか..。ここがラストシーンのカギになりますよ。

 

本作なにが素晴らしいかって、前述しましたがサスペンスなのにグロイシーンがほとんど無いんですよ。ましてや韓国映画。でも、そこに頼らず面白い物を作れるのは、本当に作り手の上手さなんですよ。技が無いと、こういうのは作れないですよね。

また、感動要素が強い。韓国のスパイと北朝鮮の官僚という水と油の二人なのに、最期は祖国を思う二人の友情が見えます。最後の最後に最も良い所を持ってきてエンディングという、観客を熱くさせる技あり作品です。

 

余談ですが、黒金星を演じたファン・ジョンミンが松重豊か似ていて、孤独のグルメ韓国版を作るなら彼しかいないでしょうねww。

 

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