映画感想:「ルイの9番目の人生」 現象には必ず理由がある。
こんちわこんちわ、なおっちです。
アマゾンの週末限定セールで、面白そうな映画が100円でレンタルしていたので観てみました。
それが、この「ルイの9番目の人生」という映画です。
あらすじを読んで何となく面白そうだなと思ったのと、アマゾンのレビューが高かったので、100円セールの時にレンタルしました。んで、観てみました。
コレ控えめに言ってメッチャ面白です!作りが上手い!最後に感動する!
ジワジワっと謎を含ませながら(伏線とも言うらしいが、どうもそのワードが好きでない。知識人ぶっている人間が使う「メタファー」と同じ。)話を進めて、段々と人の汚さを表現しながら、オチでは意外性を見せてくれます。
まさにサスペンスのお手本とも言うべき展開です。シックスセンスとかにも匹敵するかも....。
同時に、本作では親子の愛も描いています。僕、再三言っていますが、ラブストーリーとか感動モノって苦手なんです。
でもね、僕でも良いなぁって思えるんです。ちょっと捻った、それでも確実に存在していた愛なんですが、その伝え方とか状況とかが悲しくて切ない....。って感じです。確実に僕のお気に入りの一本となる作品です。
ここまで読んで「おっ!」って思った人は今すぐTSUTAYAに行くのも良いしアマゾンの動画購入から観てみて下さい。自信を持って推せる作品です...。
運が良ければ100円セールやってるかも....。
基本情報
2016年/カナダ・イギリス
監督:アレキサンドル・アジャ
キャスト:ジェイミー・ドーナン、サラ・ガドン、エイダン・ロングワース、オリバー・ブラッド、モリ―・バーカー、他、
上映時間:1時間47分
レイティング:G
あらすじ
ルイ・ドラックスの人生には、いつも奇妙な現象が付きまとう。
ある時は食中毒で倒れ、ある時は電球が落ちてきて怪我をして、またある時は感電死しそうになるなど、彼の人生は常に死と隣り合わせで9回死にかけていた。
学校ではヘンテコと呼ばれ、そんなルイは医師のペレーズの所にカウンセリングに通っている。
そして、今度は両親と出掛けた時に、何と崖から落ちて昏睡状態となってしまう。
ルイの父は行方不明となり、ルイの母親のナタリーは涙ながらに何とか彼が助かるように願う。
が、後にナタリーは夫の暴力などを訴え、担当医のパスカルにその不安を打ち明ける。そのうち、パスカルとナタリーは少しだけ接近して男女の関係になっていく...。
しかし、パスカルやナタリーの元に、今度は謎の手紙が届くようになり、パスカルやナタリーはルイの仕業だと疑い始めるが.....。
感想。
やれやれ...。僕は映画はキャストよりもストーリーで選ぶタイプの人間です。
ビックダディ風に言うと、俺はそういう人間です。
誰を出していようと、演技がちゃんと出来る人を出して、お話がしっかりしていれば、そこそこ映画は面白くなります。
て言うか、役者はむしろ無名でも演技の上手い人の方が良いです。
日本のテレビには、お世辞にも演技の上手くない人間が、地上波のドラマの主役を張っていたりします。H出さんとか、F田さんとか.....。まぁ誰とは言いませんが...。。
映画でもどうですか?ホラー映画などで、アイドルや可愛い女の子をキャスティングして、キャーキャー言わせるだけって...。
集客的には問題なしですが、映画として見たら大問題です。学芸会の演劇の方が上手いですよ。
まぁ、という訳で文句を言ってきました。とにかく、誰が出ているかではなく、どういうお話で、ちゃんと演じれる人がやっている事が重要です。
話が脱線しすぎました。元に戻します。
んで、本作。日本人だとあまり知られていないですね。出ている人も監督も、一部の映画好きの人間くらいしか知らないでしょう。
僕も知りません。引きこもりだしTSUTAYAに行く事もほとんど無いから、どんな映画がリリースされているのかも分かりません。
そんな中、アマゾンの週末限定レンタル100円セールで見つけました。パッケージが何か惹かれますね。あらすじを読むと更に面白そうですね...。
という事で、アソシエイトの広告料で入ったギフト券100円分を使ってポチっと鑑賞。
いやコレ、ビックリするくらい良い。話の進め方が上手い...。オチの意外性も高い。
もしかして本作、公開時とかレンタル開始時に話題になったヤツだ...。知らなかった自分にドロップキック!
スンマセン...。もう少し劇場とかTSUTAYAに行ければ知っていたかもしれないモノを...。でも面白かったんで紹介します。
主人公の9歳男子に襲い掛かる不運の連続。コレは偶然か?
さてさて、まず主人公の9歳の男に起こる不運。コレがお話の肝になります。
食中毒になったり電球が落ちてきたり、感電して死にそうになったり、このルイという少年はとにかくツイてません...。
それは、ルイの周りの気を惹くための自傷行為のようでもあります。偶然というにはムリがあると、カウンセリングを担当した医師のペレーズは思います。その現象には何らかの理由があるのではないか、と思う訳ですね...。
お母さんのナタリーはそんな息子を心配しています。夫のピーターともそこそこ仲が良さそうです。
そんなドラックス家に悲劇が起きます。何と、出掛けた時にルイが崖から落ちてしまい重傷を負います。そしてピーターもルイの事故の後、行方不明になってしまいます。
いやいや....。ヤバいヤバい...。ルイは意識不明の重体...。
んで、ルイは昏睡状態の中で、ある人間と会話を始めます。
ここからナタリーやルイ、そしてピーターの事件前の事とかが描かれる回想シーンとか、警察が事故?の詳細を調べたりパスカルとナタリーが色々あったりする事故後の現在を交互に描きます。
ナタリーとピーターは仲良さそうですが、実は関係はあまり良くなかったり....。ナタリーは、夫のピーターに問題があるような感じを出します。
ピーターの事で悩んでいる風に振る舞い、パスカルの同情を誘います...。そして彼らは深い関係になっていきます...。
そこに「パスカルはお母さんとセックスがしたい」という手紙が届くようになります...。この辺が凄く大きなポイントです。あとでスッキリ回収されます...。
そんで、ナタリーは息子想いの良い母親だと思いきや.....。意外とそうでも無いんですね。パスカルと関係を持つにつれて、醜い所をジワジワと発揮していきます。
結末に関しても、この辺が非常に関係してきます。ルイはそれまでに様々な不運に見舞われてきましたが、それは偶然では無かったというか...。
それが、この辺に関係してくるのです...。謎の持たせ方とか、結末への活かし方とかが凄く上手いですねぇ~。結末に向かうにつれて「あ、なるほどね!」って。
親子の愛が描かれているラブストーリーでもある。
登場人物たちの醜い所とかを見せながら、親子の愛という側面も見せてきます。
親子の愛...。まぁ母親のナタリーが息子のルイに愛情を注ぐのは当然です..。
が、ここでは父親のピーターと息子のルイの愛が描かれます。
ピーターはルイの実の親ではありません。ルイはナタリーの連れ子です。
ピーターのルイへの接し方を見ると、ピーターはナタリーが言うような問題夫には見えません。実の子では無いルイと、物凄く良く接します。
んで、昏睡状態にあるルイは夢の中で誰かと会話をします....。
ルイは夢の中でのその人との会話で、「君と居れるなら起きなくても良い」と言うんですね。この辺が切ないんだな...。涙する人もいるかもね。感動モノとか嫌いな僕でも良い話だなって思いました。
僕もそんな夢を見ていたいですね。現実世界に居ても良い事が無いなら、いっそ夢の中で幸せに暮らしたい...。
って、そういう話では無いんだけど、いずれ父と息子の愛に涙する(かも)感動要素も含んだサスペンスなのです....。
この作品が気に入ったら、
・PET 檻の中の乙女
なども面白いと思います。ではでは......。この辺で.....。