ニートの平日

地方国立大卒ニートの生活記録。「え、ニートに平日も休日もないだろ....」という下らない日記です。

読書感想:河合雅司著『未来の年表』2 地方と高齢者対策が急務かも

『未来の年表』の続きを紹介。

「はじめに」で述べられた未来の日本の姿に恐怖を抱いた。今回も、かなり暗くなる内容だ。皆も一回読んで考えて欲しい。

 

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)

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 <百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える>

 

かつて日本は、田中角栄首相が唱えた日本列島改造論によって開発ブームに沸いた。が、人口が激減する時代においては、日本列島改造論が目指したような「国土の均衡ある発展」の実現などかなわぬ夢である。

それどころか、内閣府がまとめた報告書「地域の経済2016」によれば、2030年度には全国の80%にあたる38道府県で、域内の供給力では需要を賄い切れなくなる生産力不足に陥ると予想される。少子化に加え、若者の都会への流出が進むことで、地方の生産年齢人口が極端に減ることが主たる要因である。

生産力不足に陥れば、所得税法人税といった地方税収の落ち込みに直結し、地方自治地方交付税への依存度を高めることになるだろう。それは地域間格差が今以上に拡大するし、地方自治体の自立性までもが損なわれるということだ。内閣府の報告書は、2030年度には地方交付税の総額が現在の1・5倍に膨らむと見積もっている。

生産力が不足すれば、住民の暮らしに不可欠なサービスも維持できなくなる。われわれは、日々の生活をするうえで、自宅周辺のお店へ行く。だが、スーパーマーケットや美容院、金融機関にしても、ある程度の顧客数が見込める地域にしか店舗を維持できない。(P89~90)

 

38道府県で生産力不足に陥る可能性がある。これって、もう自治体として存在出来ないのでは?とも思ってしまう。

 

あまりに人口が減ると、お店が出せない。そこに住む人は遠い場所まで行かなければいけない訳だ。そうなるなら、もうその街に住むのもやめてしまうかもしれない。事実、地方の街ではそのような現象が起きているね。

 

そうやって、人口減少というのは進んでいくのだろうね。もはや止めようがないのではないだろうか。

 

あぁ、地方を取り巻く状況はますます厳しくなるなぁ。そのうち、東京都とその他しか残って無かったりして。そして東京でも高齢化が進んでいるという、地獄のような場所だね。

 

 

2042年 高齢者の人口が4000万人とピークに>

 

現在、政府が想定する人口問題の危機は「2025年問題」である。人口ボリュームの大きい団塊世代(1947~1949)が大病を患いやすい75歳以上となり、医療・介護費がかさむのが懸念だ。政府が進める社会保障、税一体改革も、その主眼は「2025年問題」への対策に置かれている。

だが、2042年頃の日本社会は、「2025年問題」よりもさらに深刻な状況に置かれそうなのである。社人研の推計によれば、2042年とは高齢者の数が3935万2000人でピークを迎える年である。2016年の高齢者人口を500万近くも上回ることになるのだ。

なぜ高齢者数が2042年にピークを迎えるかといえば、団塊世代に次いで人口ボリュームの大きい団塊ジュニア(1971~1974生まれ)が全て高齢者となっているためだ。(後略)(P118)

 

 

2042年問題の深刻さは、単に高齢者の絶対数がピークに達するだけではない。手を打たなければならないのは、社会の支え手である勤労世代が大きく減る事である。2025年と比較しても、1256万人も少なくなる見通しだ。(後略)(P118~119)

 

さらに、「2042年問題」を厳しくしている要素がある。この頃になると、貧しい高齢者が増えると予想されているのだ。というのも、団塊ジュニア世代というのは、バブル経済崩壊後の不況時に新卒者だった「就職氷河期世代」でもあり、思うように職に就けなかった人が多い。運よく正社員になった場合でも、勤務先の経営状況が芳しくなく昇給が滞って低賃金のまま年齢を重ねてきた人も少なくない。(P119)

 

就職氷河期世代が再チャレンジできる年齢にあるのも、あと数年。彼らが本当に働けなくなってからでは、手を打とうにも間に合わない。このまま何の対策も講じなければ、深刻な車間問題となろう。(P119)

 

 「はじめに」の部分でも、少数の貧乏な勤労世代が多くの老人を支える時代が来る、という事を書いていた。ここでは、そのことについて具体的に述べている。

 

まず、2025年も怖いね。団塊世代がみんな75歳以上となると、医療費も社会保障費も増える訳だから。ホントに財源は間に合うの?破綻する日もそう遠くなさそうだね。

 

そして、筆者が最も危惧する2042年。勤労世代の人口は、2025年と比べて1200万人も少なくなる。東京都の一つ分の労働者が居なくなると考えると、とても恐ろしい。その上、高齢者は増えていく。あまり想像したくない真実だ。

 

高齢者が増えて、勤労世代が減るなら、人間以外の働き手が必要になる。AIが期待されているけど、それまでに間に合えば良いなぁと願うばかりだ。

特に介護や医療の現場で活躍できるロボットは、絶対に必要だ。AIよ、早く進歩してくれ。ちなみに僕は介護されるなら人間よりロボットの方が良い(笑)。

 

団塊ジュニアが就職できないまま老人になるのも怖いなぁ。自分で生活出来ないと、それこそ生活保護とか増えて財政圧迫するだろうし、、、。生活保護すらもらえない人も出てくるんじゃないかな。そうなると犯罪とかも増えるだろうね。

 

あぁ、とても恐ろしい未来が日本を待っている。改善する方法は無いものか、、、。とにかく、AIが早く進歩してくれれば良いなぁ。

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