読書感想:『内向型を強みにする』 超面白い!内向型とはこうだったのかと気付かされた。
驚くほどの良書に出会ってしまった。
内向型と外向型を最近意識し始めたんだけど、はっきりと「どういう人が内向型人間なのか?」という事を理解してはいなかった。
しかし、この本には、しっかりと内向型人間とはどういうひとなのか?その人はどのように生きていけば良いのか?について、凄く分かりやすく書いていた。
モヤモヤしたものが一気に吹っ飛んだ感覚。とっても読んだ後にスッキリした。人の性格などに興味がある人は、一回読んでみよう。特に自分が内向型人間だと思っている人は必読。
内向型人間のもっとも顕著な特徴は、そのエネルギー源である。内向型人間は、アイデア、感情、印象といった自身のなかの世界からエネルギーを得ている。彼らは、エネルギーの保有者だ。外の世界からの刺激に弱く、すぐに「もう手一杯」とう気持ちになる。これは、イライラ、あるいは、麻痺に似た感覚からもしれない。
いずれにせよ、彼らは自分が消耗しないために、世間とのつきあいを制限しなくてはならない。その一方、外での時間を設けて、一人の時間とのバランスをとる必要もある。さもないと、ものの見方はかたより、人とのつながりは失われてしまうのだろう。エネルギー量をバランスよく維持している内向型人間には、忍耐力、自由な発想、不快集中力、創造性がある。
では、外向型の人のもっとも目立った特徴はなんだろう?それは、外の世界から、つまり、さまざまな活動や人の場所からエネルギーを得ている点だ。(後略)
内向型の人は、ただその人のそばにいるだけで刺激過剰となってしまうこともある。彼らのエネルギーは人混み、教室、あるいは、騒がしい侵略的な環境にいると、枯渇してしまう。
彼らの精神は外界から情報を吸収し、それについてじっくり考え、さらにはそれをふくらませる。
ここが、内向型人間の定義を一番よく説明している部分である。内向型人間は、自分の中の世界からエネルギーを得ている。「あぁ、なるほどね」と思った。
人と居ると、何となく怠さを感じる人は多いと思う。それは、外界からの刺激に対する容量が限界に達したサインなのだ。僕も、このような場面によく遭遇する。それが、イライラを引き起こしてしまう。たまに、人と居ることさえ面倒くさいと思ってしまうもんね。特に、自分の興味が無い事について話しかけて来る人が居るのは、耐えられない。
内向型人間は一人の時間と人と話す時間のバランスを考えて生活しなければいけないみたいだ。内向型は人が大勢いる場所が苦手だから、そういう場所に長く居るのも無理だろうね。
この部分で、内向型と外向型の定義が良く分かる。「内向型って何だろう?」と少しモヤモヤしていたものが、スッキリした。内向型の人間は、人との付き合い方を少なくするなどの調整が必要。
(前略)わたしたちの社会は内向型の人を正しく見ていない。なぜなら、彼らを見るときには、まちがった前提というレンズを通しているからだ。内向型人間のほとんどは、自分自身の気質を理解していない。なぜなら、内向生に関してあやまった考えを抱いて、育ってきたからである。
(前略)あいにく、ほとんどの人間は、内向的な特質を受け入れ、伸ばすような家庭では育っていない。
内向的な子供たちはたいてい、大声ではっきりと、おまえはどこかおかしいのだ、と吹き込まれて育つ。(後略)
ここでは、内向型に対する偏見の原因について書いている。
多くの家庭や学校では、「大きな声で話しなさい」とか「みんな明るく元気よく」「友と言われて育つんだよねぇ。これ、僕も辛かった。
そう言われても、内向型人間には出来ないのだ。そうやって生きても、苦しいだけだぞ。あまり元気ではない人でも、快適に暮らせるようにするべきだ。親や教師と言うのは、大体が馬鹿な物だ。
こういう教育が蔓延している限り、内向型への偏見は減らないだろうし、苦しい思いをするのだろう。
世の中のほとんどの人は内向型の人を、「人が嫌い」と思っている。まぁ、そういう人もいるけど、大体の人はエネルギーの限界を感じて、外の刺激をシャットアウトしたいだけ。僕にも、こういう時がある。
内向型の気質をしっかり理解し、尊重する教育が、これからは必要だ。みんな明るく元気よく、は無理な話だから。
この本では、それ以外にも凄く説得力のある内容で、内向型を説明している。「凄い、こんな本があったのか!」と思わず感動してしまった。
自分が内向型だと思っている人や、人との付き合いで悩んでいる人は、一回に手に取ってみよう。Kindle版ならかなり安いぞ。