映画感想「トリハダ」:面白いだけに、オムニバス映画にしたのが勿体ない。
アマゾンプライムで観られる、「トリハダ」という映画を観ました。
某有名映画ブロガーさんが隠れた傑作Jホラーに上げていました。
さてさて、どんな作品なのでしょうか?
目次
基本情報
2012年、日本
監督:
上映時間:1時間27分
ザックリ感想
あらすじを書こうと思ったのですが、いくつかのストーリーがあるオムニバス映画なので省きます。
いくつかの怖いお話を詰め込んだ映画なのですが、それぞれは凄く怖くて良かったです。
夜中に一人で観ましたが、オカルトではなく、しっかり人間の怖さとか汚さを表現していました。
特に谷村美月のメインのお話が凄く良かったですね。不幸が不幸を呼ぶ物語で、より人間の汚い感じが現していました。
しかし、それだけに勿体ないですねぇ.....。
1時間27分とただでさえ短い映画の中に、色んな話を入れ過ぎているせいで中途半端になってしましました。
せっかく一つ一つのお話のアイデアが良いんだから、それ単体でしっかり作って欲しかったですね。
少なくとも谷村さん主演のメインのお話だけで1時間はイケます。
この手法の話は、「世にも奇妙な物語」がありますが、あくまで映画であってドラマでは無いですからね.....。その辺を考えて作って欲しいです。
メインのお話は人間の汚さが連鎖している感じが良い
メインの谷村美月さんが出ているお話の内容に、少し触れましょう。
彼女演じる女は、ある会社のコールセンターで働いていていました。
彼女は、いつも電話でクレームを入れて来るオバさんに苦労していました。
そして、彼女は会社の上司と不倫をしています。一人暮らしの彼女は、たまにその上司を家に連れ込んでいました。
少しだけネタバレすると、クレームを入れて来るそのオバサンは、実は隣に住む人でした。彼女はそれに気づきます。
しかし、そのオバサンは「向こうは自分に気付いていない」と思っているのです。
この辺が非常に現代社会の闇を感じます。自分の隣人が気に入らないから、会社に電話を入れて迷惑を掛けるって、なかなか陰湿さを感じますね。
そして、オバサンが嫌がらせをする理由は、実は不倫と関係がありました。
悪い事をしていると、自分にも悪い事が起こるという負の連鎖的なお話な訳です。
んで、この後、さらに不幸が周りの人間に襲い掛かります。
いやいや、悪い事はするもんじゃないですね。
でも、こういう負の連鎖って、現実社会でも起きていると思うんです。
誰かが気に入らなくて、嫌がらせをして、その人が嫌な想いをして、また誰かにそれが行って、色んな所をグルグルするみたいな.....。
そんな現実味のある日常の怖さを映した作品です。
それだけに、やはりもう少しこの話を観たかったなぁ.....。
まぁ、決して悪い映画では無いので、夜に一人で見て下さい。
この映画には続編があります。
本作でサブ的な扱いだった石橋杏奈さんと佐津川愛美さんの話の続きが観れるようです。