『ラ・ラ・ランド』感想 二人の決断に感動のラスト。これは傑作だ!
皆さんこんにちは、なおっちです。
今話題の『ラ・ラ・ランド』を観てきたよ。
アカデミー賞前の賞レースを総なめにし、作品賞間違いなし、とされてきた『ラ・ラ・ランド』。しかし、発表の時にまさかのハプニング。作品賞は『ムーンライト』が受賞しちゃったよ。
まぁ、良いんだよ。面白ければ。
主演は『ドライブ』のライアン・ゴズリングと『バードマン』のエマ・ストーン。誰が見ても美男美女の二人、彼らが夢を見て歌って踊って恋をして、という映画。
実は二人は2011年の『ラブ・アゲイン』でも一緒に出てるんだよね。この前、アマゾンで観たけど、こっちは面白かったよ。今度レビューするから待っててね。
『ラ・ラ・ランド』(2016年 アメリカ)
監督:デミアン・チャゼル
キャスト:ライアン・ゴズリンング、エマ・ストーン、
<あらすじ>
女優になる事を夢見るミア。
数々のオーディションに落選しながらも、女優として成功することを諦めない。
ジャズピアニストになって、自分の店を持つ事を夢見るセブ。
バーで演奏しながら、夢を叶えようと努力するが、突然クビを言い渡され、崖っぷち。
そんな二人が出会い、お互いの夢を応援するようになる。そして、二人は恋に落ち、、、。
しかし、彼らの前にはまたしても壁が。
何回オーディションを受けても受からず、客の悪口で心が折れたミア。自分の方向性とは違ったバンドで有名になってしまったセブ。
果たして、二人の運命は?二人の愛の行方は?
<感動のラストにしばらく劇場を出られない>
賛否両論あるみたいだね。何でだろ?良く分かんないな、、、。
だって、最高だったから。
ま、人それぞれで良いんだけどもさ。
劇中歌のセンスが良くてそのシーンがめちゃ盛り上がるし、二人は夢を追いながらちゃんと挫折して苦しさも伝わってるし。
そして、この映画一番の見せ場がラスト。
出会ってから五年、それぞれの道を歩いてきた二人は、ライブハウスで再会。
普通のラブストーリーは、二人とも夢を叶えて抱き合ってハッピーエンド、みたいな感じだけど、そうはならないんだ。
このラストを観れば、感動間違いなし。
僕はエンドロールが終わってからも何分か立ち上がれなくて、、。ミュージカル風なエンタメ作品だけど、リアルな終わり方に心を撃たれちゃったよ。
<序盤は付いていくのに大変>
冒頭の高速道路のシーンは、確かに凄い。
何人いるか分からない人と多くの車がある中、みんなが揃って踊って歌って、、でも、このシーンは掴みで、このシーンが終わって『LA・LA・LAND』のタイトル。
何だ!このシーンは冒頭の掴みなのかよ!
ちなみにセブとミアはここで出会うんだ。高速道路でセブのアメ車がミアのプリウスを追い越して、ミアが「ファック!」って感じで。出会いはかなりベタ。そして、そして、プリウス乗ってるって。ミアは結構金持ってんだね。
セブの車も超燃費悪そう。The・アメ車。二人、ホントに夢追いなの?
アメリカではプリウスって安いのかな?だからトランプさん怒ってるの?まぁ、そこはどうでも良いんだ。
そんな二人が出会って、パーティーで再会して、ロスの街が一望できる「ラ・ラ・ランド」からロスの夜景を眺めて、恋に落ちて、、、。
二人が出会って恋をする過程は単純で、かなり急。付いて行くのに、少し苦労。「ストーリー性無しのミュージカル映画で、ガッカリするのかな?」とも感じたけど、本作の本番はここから。
<中盤から面白くなって来るのだ>
高速道路で喧嘩っぽくなった夢見る男女が、偶然再会して恋をして、、、。よくありそうなラブストーリーの展開。しかもいきなり歌ったり踊ったり。
「このまま終わったらマジで暴動だぞ」なんて考えながらスクリーンを観る事30~40分(多分。観てから一か月くらい経ってるから許してにゃん)。
おい、おい。段々盛り上がって来たぞ!
ミアはオーディションに受かんなくて、セブはバイトクビになって。それでも、二人は諦めない。
そのうち、セブは有名のバンドのキーボードとしてスカウトされ、一応夢が叶った感じになるんだ。
そのバンドでツアーに出たり、雑誌の取材を受けたり。「もう少し帽子を深く被って、サングラスを下げて」なんてカメラマンから言われて、セブはスターの仲間入り。
でも、何故か浮かないセブの表情。
セブは伝統的なジャズを聴かせたかったのだ。しかし、バンドは常識に囚われない革新的なミュージックを演奏するバンド。セブは「これはジャズじゃない」と、バンドの音楽と合わないのだ。
一方のミアは、相変わらずオーディションに受からない。それどころか、芝居を観客に馬鹿にされ、心が折れてしまうのだ。
「私には才能が無い」と嘆くミア。
そんな二人に、更に試練が。
彼らはお互いの置かれた現状に耐え切れず、感情が爆発。夕食の途中で、喧嘩になってしまうのだ。
ここまで、あまり苦労している様子が観られなかったミアとセブ。二人の前に現れた試練。
「あぁ、遂に挫折したか。これからどうなるんだ?どうにか二人で乗り越えてくれよ。」と応援したくなる展開。ポイントは「二人で」という点。ここが、後で大事になるから、覚えておいてね。
あ、まだ観てない人はここまで。最後の二人の姿は、必ずネタバレ前にチェックしてね。
<ラストに驚愕。二人の決断に感動>
遂に喧嘩してしまった二人。ここまで、特に衝突が無かった二人は、その後どうなるの?
役者への夢を諦めかけたミア。そんな彼女の元に、オーディションへの招待が。
しかし、合格したらミアはパリに住まなければいけない。
さて、どうする?セブとの関係は続けるの?セブはバンドどうすんの?
時は経ち、五年後。
ミアはアメリカに帰ってきてた。隣には知らない男。そして、子供。え、え?
ミアと男は、混雑した高速道路から降りて、とあるライブハウスへ。
さて、ここはどこ?
ステージの手前に座った彼ら。ピアノの前に座る一人のピアニスト。セブ。
曲が終わった後。
ミアの視線は彼に集中。そして、ピアニストの男は立ち上がり、ミアに気づいて、二人は数秒間見つめ合う。
「自分の店を持つ夢を叶えていたのね」
「本当におめでとう。役者として成功したんだね」
二人の視線からそんな会話が聴こえてきそう。そして、ミアは何も言わず、ライブハウスを後にするのだ。
ピアノの前に座る男、言わなくても分かるよね。彼も彼女を呼び止めることなく、再びピアノへ。二人はお互いの成功を、何も言わずに祝福。そして、別の人生を歩む決断をするのだ。
<一度は愛し合ったけど、別の道を生きる。それでも二人に「おめでとう」と言いたい>
こんな終わり方があるのか!泣かせるじゃねーかよ。ミュージカルの中にも、しっかりラブストーリーがあって、二人は別の人生を歩むけど、しっかり自分の夢を叶えて。
ミュージカルを交えた、いかにも現実離れした映画に見えて、実は現実的な要素も兼ね備えている。
一度は本気で惹かれ合った二人。しかし、5年の時を経れば、誰だって違う人生を歩み出すよね。
他人は他人だし、自分は自分。言葉は交わさなくても、昔の恋人に「おめでとう」と言えるセブとミア。
二人の愛が成就しない結末。だけど、これは大人のラブストーリーだ。
まさかこんな結末だとは、、、。予想外。
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